売り物にするって、どんなこと?

お友達の高校生の子の日記を読んでいました。その子はコスプレをするのが好きな子なんです。
この間の日記には、コスプレのイベントに行ったことが報告されていました。
ステキなコスプレイヤーさんを見て舞い上がり、カメラ小僧さんに写真を撮ってもらって舞い上がり、「神」とあがめるネットアイドルさんとお話して舞い上がり・・・と、とにかくすごく楽しそうでした。

ビデオとか写真集とかでは、人の(特に女の人の)姿かたちを売っています。単純に考えると「売られちゃって可哀想」っていうふうに思ってしまいそうです。でも、コスプレイヤーさんたちやネットアイドルさんたちは、自主的に「売って」いて、しかも楽しそうで、そしてお金を受け取っていないんですね。

ふと思い出したのが、「人造眼鏡っ娘図書委員長 水野レイ」という本を出してもらったときに、知り合いの年上の男性が「盛りのついた女子中学生が、自分の商品価値に気付いて、援助交際しようとしているみたいだ」と仰ったことです。
そのときには「商品価値」という言葉に、なるほど!と思いました。私は自分の外見に価値があるとは思っていませんでした。だからこそ、本にするために写真をたくさん撮っていただいた時に、とても違和感を感じたんだと思います。今まで売り物にしようとも、売り物になるとも思っていなかったもの。それが急に「商品価値」になっている・・・だからとても困惑しました。

お友達の高校生の子は、きっと、いろんなものが「商品価値」を持っているっていうことに、最初から気がついていたんじゃないかな?と思いました。そして自分が「売り物」になることや、他の人が「売り物」になっていることに慣れているような気がします。見た目を「売り物」にすることに対して、敷居が低いというか、ハードルが低いというか。そういう態度はとてもかっこしいし、いさぎよいし、なんだか賢いなあ!と思いました。