女子寮長の頃

Ray-Ray2004-09-14

部屋の片付けをしたら、こんな眼鏡がでてきました。懐かしい、思い出の眼鏡です。  と、いうのは・・・・・・
私は学生の頃、女子寮に住んでいたことがあったのです。その寮では、入寮者でいろいろと係を決めていました。私は2年目に、寮長の役を仰せつかりました。 大変なこともあったけれど、みんなが協力してくれたので、楽しく仕事を果たすことができました。
そしてこの女子寮では、毎年いろいろなイベントがあって、その一つに「新入寮者歓迎の儀式」がありました。 なにをするのかというと、先輩達があり得ないようなすごい役を演じるのです。
例えば、「誰ともまったく口をきかないレディース上がりの不機嫌なお局様」とか、 「親が心配するのでマンションではなく寮に入ったものの価値観が全く違うのでズレっぱなしの超お嬢様」とか、 「人目を気にせずどこでもお風呂でもいちゃいちゃしまくる女の子同士のバカップル」とか。。。
私が演じたのは「ものすごく寮則にきびしく、いちいちお説教を長時間する恐い寮長」でした。
そこで演出用の小物として購入したのが、この眼鏡なのです。お友達とデパートに出かけ、その当時すでに流行遅れだった大きなフレームが、とても野暮ったく、きまじめな感じに見えるというので、このデザインになりました。
こういうすごい役を私たちは3日間、演じ続け、新入寮者をだますのです。さすがに最終日にはつらくなって、周囲に新入寮生がいないのを確認してから、「レディース上がり」の役の子とこっそり会って、お互いを励まし合いました。
3日目の夜に寮生集会を開いて、そこで「レディース上がり」の子と「超厳しい寮長」の私がケンカを演じて見せました。
「○○さん、いいかげんにしてくださいっ!」
「あんた、寮長だからって、いい気になってんじゃないよ!」
新寮生は、怖がって半泣きです。
「外に出な!」というレディースの子の言葉に従って部屋の外へ。そこで、あたかも殴り合いをしているかのような音を立てました。両手を打ち合わせて「平手打ちの音」、わざと壁に体当たりしたり、蹴ったりしました。しーん、としたところで、顔を見合わせ、(せ〜の!)「嘘だよー!」と満面の笑みでドアを開けたのです。
みんなポカンとしていました。その光景は今でも忘れられません。状況が飲み込めず、説明してもおろおろしている子もいて、本当に大笑いしました。
その後しばらくは、「恐い寮長」のイメージが抜けきらないようで、新入生はびくびくしながら挨拶してくれていました。
歓迎の儀式の成功も、この眼鏡のおかげ(?)かもしれません!