顔を貸す

今日は、顔を貸してきました!


知り合いのかたがメイクの学校に通っておられて、「顔」が30人分必要なのだそうです。それでわたしも協力してきました。よくデパートなんかの化粧品売り場にはカウンターがあって、「美容部員」さんがお客さんにメイクの指導をしていたりします。わたしはそういう所に行ったことがなかったし、ましてや、プロがプロに教える学校でのメイクは初めて! とてもびっくりしました。

そこで教えられていたのは、色とか描き方とかのレベルじゃないんです。
筆の持ち方。姿勢のとり方。足の位置。力の入れ加減。手の動かし方。・・・・まさに「メイク道」! 先生がびしびし指摘していきます。すごい緊張感でした。
けれども、わたしはあくまで「顔」を貸してるだけ。モデルは自分の顔を見る必要がないので、どんなメイクになっているのかまったく分かりません。感じるのはパプが顔をなでる感触やブラシの柔らかい動き・・・。何回も何回も細かく細かく丁寧に色を重ねていっているらしい筆の動きに、ちょっと感動しました。
「ああ、メイクって芸術なんだなー・・・」って。わたしの顔はキャンバスで、そこに工芸作家か点描画家かと思うような細工が施されていくのです。先生は言います。「一ミリ違うと全然違うからね!」・・・すごいなあ!


その迫力に、自分がとてつもない美人になれているんじゃないの?ってちょっとどきどきしました。
で、授業が終わってメイクを落とすために洗顔室で鏡をみたのですが。。。。。 そんな劇的に変わるわけもありません。いつもよりも少し整った水野さんがいるだけでした。
「そんないきなり変身するわけないか・・・」ってっちょとがっかりしたのですが、よく見るとブラシで色をのせた部分には、淡い淡い色がとても綺麗なグラデーションになって輝いているのでした。
教室の皆さんは、こんなに微妙な色使いを見分けていたなんて!そしてこんな繊細な色だけで顔が整ったように見えるなんて!

再びメイクのプロの方に尊敬の念を抱きました。